はじめに
前回に引き続き、タイ代表の顔と名前を覚えたい、という第2段の記事です。
■前回の記事
現役タイ代表、通算ポイント記録は?
どうやって選手名なりを覚えていくか考えていたのですが、取っ掛かりとして通算記録を整理してみました。
以下の表は、直近のSEA Games2023まで含めた、現役代表選手の通算記録上位10名です。
背ネーム | 写真 | 記録 |
---|---|---|
T.Patiwat(30) パティワット・タイディット | 165P (95+70) /54試合 | |
R.Alexander(25) アレクサンダー・リネフォーク | 144P (59+85) /57試合 | |
S.Santipong(25) サンティポン・スッカセム | 77P (50+27) /49試合 | |
Y.Jeerayut(26) ジーラユット・ヤエミム | 57P (37+20) /49試合 | |
P.Veerasak(29) ヴィーラサック・ピンパ | (23+30) /62試合 | 53P|
O.Watcharapon(32) ワチャラポン・オンスク | 45P (29+16) /48試合 | |
N.Chusak(30) チュサク・ナークプラサート | (17+23) /54試合 | 40P|
K.Pheeraphong(30) ピーラフォン・カンバンルー | (19+18) /37試合 | 37P|
J.Simon(19) サイモン・ヨハンソン | 35P (25+10) /19試合 | |
R.Aphichet(25) アピチェット・ラタナプラトゥム | (11+19) /54試合 | 30P|
S.Surapong(29) スラポン サンモンコル | 30P (18+12) /62試合 | |
K.Tnakit(25) タナキット・カヤイリット | (12+17) /38試合 | 29P
前回の記事でも掲載した、パティワットとアレクサンダーが突出した記録を残しています。
表中の薄赤塗は、主にディフェンスのポジションを担っている選手です。
SEA Games2023での記録
背ネーム | 写真 | 記録 |
---|---|---|
T.Patiwat(30) パティワット・タイディット | 14P (7+7) | |
S.Santipong(25) サンティポン・スッカセム | 13P (4+9) | |
J.Simon(19) サイモン・ヨハンソン | 12P (10+2) | |
R.Alexander(25) アレクサンダー・リネフォーク | 7P (3+4) | |
K.Pheeraphong(30) ピーラフォン・カンバンルー | (3+3) | 6P
SEA Games2023/上位5名のポイント記録です。
タイ代表の特徴としては、2015-2016年頃のチーム創設期に集まった選手が今も、第1・2セット目で活躍していることです。
日本キラーはいるのか?
過去のタイvs日本戦の得点記録のみを抽出してみました。
大会 | 段階 | 試合結果 |
---|---|---|
WFCQ2018 | 3位決定戦 | 1-8 |
WFCQ2016 | 3位決定戦 | 6-1 |
選手 | 写真 | ポイント |
---|---|---|
R.Alexander(25) アレクサンダー・リネフォーク | 4P (2+2) | |
#67/T.Patiwat(30) パワット・タイディット | 4P (2+2) | |
#18/O.Watcharapon(32) ワチャラポン・オンスク | 2P (1+1) | |
#6/K.Tnakit(25) タナキット・カヤイリット | 2P (0+2) | |
#39/Y.Jeerayut(26) ジーラユット・ヤエミム | 1P (1+0) |
残念ながらタイvs日本の通算試合数は2試合と少ない母数なので、キラー感をあまり感じられません。
この選手は覚えたい/FW編
ということで、上記の通算記録の整理過程や、直近の試合をいくつも観戦している中で、この選手に注目するとタイ戦の観戦が面白くなる!という人を何名かピックアップしてみます。
#8/Simon Johansson(サイモン・ヨハンソン)
昨年のWFCQ2022で代表デビューを果たした19歳。
現在はDivision1のIBK Alingsås(アリングソース)に所属。
タイ代表では既に19試合出場し、35P(25+10)と高い得点能力を発揮しています。
Innebandymagazinet の年間タレントリストにも掲載されるなど将来を嘱望されている選手で、”素早いハンドリングテクニックと鋭いシュートが強みであり、ゲームに対する洞察力が優れているので、相手を困惑させることが出来る選手”と評されています。
タイ代表の#8 Nelly Johansson(写真左)は、サイモンの姉。
今回のSEA Games2023でも、12P(10ゴール2アシスト)と大活躍。
特に3対2で勝利したフィリピンとの決勝戦では、自身が2ゴール1アシストで全ての得点に絡み、MOMを獲得しています。
#17/Santipong Sukkasem(サンティポン・スッカセム)
1997年生まれの25歳。
今回のSEA Gamesでは、主に2セット目のセンターでプレーをしていました。
代表チームには2016年から参加し、パティワット、アレクサンダーに次いで3位となる77P(50ゴール+27アシスト)を記録しています。
そのプレイスタイルはパティワットに似ており、様々な局面に顔を出し、試合の組み立てや、鋭いシュート、力強いデュエルなどでチームを支えています。
現在の所属は、Falkenbergs IBK(ファルケンベリ)/スウェーデンのDiv2。クラブチームはディフェンスでもプレーしており、複数ポジションもこなせます。
ユニフォームの背ネームはS.SANTIPONG(サンティポン)。
この選手は覚えたい/DF編
タイ代表の好きなプレーは、ボール奪取からの素早いカウンターです。
そんな攻撃を生み出す、2人のDFの名前も覚えたいです。
#44/Veerasak Pimpa(ヴィーラサック・ピンパ)
1994年生まれの29歳。
タイ代表創設時の初期メンバーの1人。
これまで全ての国際大会に参加し、出場数は60試合を超える。
守備では素早いフォアチェックと高いボール奪取力を持ち、主に1セット目のディフェンダーでプレーします。
攻撃の意識も非常に高く、チャンスがあれば自ら攻め上がり、これまで多くのゴールやアシストを生み出しています。
※所属クラブが確認できず///おそらくタイのクラブに長年所属。海外クラブは未経験のタイプロパー?
#92/Pheeraphong Khambanlue(ピーラフォン・カンバンルー)
1993年生まれの30歳。
身長は168cmと小柄ながら、非常に俊敏なDFの選手。
17歳から9シーズンをスウェーデンで過ごし、Division1(Borås IBF)も1シーズン経験。現在はシンガポールのクラブチームに在籍。
重心が低く、素早いシュートブロックで多くのチャンスを潰す事ができる。
タイで1,2を争うスピードを持ち、ビルドアップで縦への突破や、ボール奪取からカウンターの起点となり多くの攻撃チャンスを生み出す。
おわりに
最近知ったのですが、タイ国内ではフロアボールの基盤があまり育っておらず、いわゆる国内リーグ戦などはないようです。
現在、タイのフロアボール協会が、学校を中心に普及活動を行っているようですが、若年層も、野球やサッカーなどのプロスポーツで稼げるスポーツと競合し、普及に苦戦。
代表選手集めにあたっては、海外在住のスカウトや在大使館・外交官が協力しており、有望な若手選手も出てきてはいるが、国内の基盤づくりを行わなければ数年後のアジアトップの地位は維持できない、と。
なるほど。日本も各国の在外交官に交渉すれば、素敵なマッチングが可能なのでしょうか?
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