ゴールキーパーにもフォーカスを当てたい!

  • URLをコピーしました!

はじめに

当サイトで、日本代表得点ランキングを作成していますが、作成当時から思っていた悩み。

それは、GKの活躍にもフォーカスを当てたい!ということ。

一応、GKについてもセーブ率という専用指標はありますが、これだけではどこか物足りない。

それらについて思うことや、実現可能性は抜きにしてこういうデータがあったらいいな、

などとぼんやり考えたことを、いつもの如く雑談形式で残して、将来の参考にしておくという回です。

基本的な評価指標、セーブ率とは?

セーブ率とは枠内に放たれたシュートをどれだけ防いだか?という割合のことです。

例えば、『100本も枠内シュートを浴びて、50本セーブした』場合、50/100=0.5 … 50%のセーブ率ということで、この数値が高いほど”良いGK”とも言える指標だと思います。

ではこのセーブ率、一体どれぐらいの%が平均的な数値なのか、参考までにいくつか数値を上げてみます。

男子

大会セーブ率
日本リーグ / 決勝リーグ81.0%
日本リーグ / 順位決定リーグ77.3%
日本リーグ / 男子予選 76.2%
関東リーグ78.3%
日本選手権 本戦74.5%
リーグ戦は、日本連盟掲載の計65試合の平均値より。選手権は当方集計。

女子

大会セーブ率
日本リーグ / 決勝リーグ82.8%
日本リーグ / 順位決定リーグ76.0%
日本リーグ / 予選74.2%
日本選手権 本戦72.5%
リーグ戦は、日本連盟掲載計57試合の平均値。選手権は当方集計。

日本でのリーグ戦、集計誤差などあるでしょうが、リーグ全体で75%-80%ぐらいの数値となるようです。

余談ですが、セーブ率の割合は、実力差の出る予選よりも、拮抗した決勝リーグや選手権の方が高くなると言いたかったところ、自身の集計した選手権割合によって邪魔をされました。

続いて海外も見てみます。まずはスウェーデンのSSL。

こちらは対象が個人となります。外れ値を除き、大体70%-80%ぐらい

お次は、フィンランドのF-liga。

こちらも外れ値を除き、大体70%-80%ぐらいと、大体同じような数字になる様子です。

セーブ率だけでは物足りない

セーブ率は、一見GKの能力を表しているようにも見えますが、自チームの守備力や、相手チームの攻撃力、試合状況などによって数値が大きく影響されます。

チーム全体の守備力が高い場合、被シュート数も少なくなります。場合によっては、被シュート数に50本以上の差が生まれる試合も存在します。

更に加えると、超ファインプレーで止めた1本も、イージーなシュートセーブ1本も、同じ数にカウントされてしまうのが、なんだが悲しいのです

ですので例えば、私はセーブ率80%です!という数値だけではなく、なにか補完的な評価手法やデータがあったら、より楽しめるのではと思っています。

海外リーグの評価指標例

ということで、再度、海外リーグのGK各種統計を参照してみるのですが、

・出場試合数

・1試合(60分間あたり)での失点率

・無失点試合数

と、よくある各種ランキングが採用されていました。

当然統計データとしてはあるべき評価指標だと思いますが、もう一声ほしい。

PSxG-GA という指標

そんな中、PSxG-GAという面白そうなデータ作成手法に出会いました。

※参考/日文です

※参考/英文です

サッカー愛好者は既知かもしれません。私は初めて知りました。筑波大学などでも研究してるそうです。

これは、放たれるシュート毎に”期待失点数”を設定して加算していき、実際の失点数と比較して、どれだけ失点を防げたか測る。という方法。

セーブしたシュートの難易度によって、+評価されていくというもので、具体的に、2つのパターンで比較してみます。

【パターン①の選手】

とあるエリアから、シュートを100本打つと、1本ゴールが決まると言われている。

GKにとっては簡単なセーブ率99%エリアで、その期待失点数は0.01点と設定される。

そこから10本シュートを打たれたのだが、なんと2点も失ってしまった場合の指標は…

セーブ率

=8/10 = 0.8 …80%

PSxG-GA

= (期待失点数 – 実際の失点数)

= (10本* 0.01点 – 2失点)

= -1.9 のマイナス評価

【パターン②の選手】

2本シュートを打つと1本ゴールが決まると言われているゴール前。

50%入ってしまう危険エリア。その期待失点数は0.5点と設定される。

そこから10本シュートを打たれると、5点の失点はやむを得ないが、見事に3失点で抑えた場合!

セーブ率

=7/10 = 0.7 …70%

PSxG-GA

= (期待失点数 – 実際の失点数)

= (10 * 0.5 – 3) = +2.0のプラス評価

ということで、②の選手は、セーブ率では劣っているものの、より難しい状況でゴールを守ったため、PSxG-GA の数値では優位に立ちます

上記の例が合っているのか、適切なのかはさておきますが、

このPSxG-GA という評価指標は、シュートから予測される失点数をどれだけ防げたか

言い換えれば、このGKだから失点が2点も防げた!という指標作成が、毎試合分、作成することも可能ということです。

これらを年間で数値を積み重ねていくと、セーブ率よりも、より選手の能力を評価し、失点を防いだ!と言える評価指標の作成ができる可能性もありそうです。

当然、いくつかの問題がこの評価手法に指摘はされているのですが、深掘りしてみると面白そうなのです。(統計作成班が必要ですが…。

実際には…データとかいらない?

ここまで言いながらあれですが、ぶっちゃけていえば、試合の勝敗に関して、簡易的な統計データなんてものは直接的に影響しないと思っています。なくても成り立ちます。

勝敗と記録は異なる楽しみ方です。

記録は、逆に見たくない部分も見える可能性があります。余生に酒を飲みながら楽しむぐらいが丁度よいのかもしれません。

ただ一方でこれらの要素が、引退後の楽しみ以外にも、現役選手ほか、誰かの役に立つのであれば、作成したい気持ちもあります。

そして私、1ファン目線では、面白そう!見てみたい!の一択です。

もうちょっと別の形で…

データでの評価手法に偏りすぎたので、もう少し別の形では出来ないか考えますと、

私個人も知りたい物として、

GK経験者目線で選ぶ、ベストセーブ!

GK経験者目線で選ぶ、ベストスロー!

GK経験者目線で選ぶ、ベストポジショニング!

GK経験者目線で選ぶ、このプレーがすごい!

などかなと。

これは、DF・CF・FWなどでも適用可能ですが、

GK防具を1度程度しか付けたことがなく、防具にかかる費用も・工夫もわからない私ら素人からして、

日々、ゴールの砦をされている方同士では、どのような視点でGKのプレーを評価して、これがすごい!となっているのか、物凄く興味があります。

そのあたり、もしかすると自分の知らないフロアボールをまた知れて大変に面白そうです。


細かくは考えていませんが、こんな形が良いのでは?や、他にもこういうのがあったらいいな!というのがあれば、是非教えてくれたら嬉しいです!

長くなりました、いつもの雑談も今日はここまで。ありがとうございます。

コメント

コメント一覧 (3件)

  • 難しいですが、評価基準の一つくらいの位置付けじゃないですかね?

    今の日本には公式のGKのデータは去年の上期のセーブ率しかないわけですし(笑)
    シュートシュチュエーションを事前に潰しているGKの方が褒められるべきですが、それに気づく人なんて稀でしょうし。セーブ率が高いGKはある程度は実力があると思いますが、被シュート数とかがあると背景が見えてきてより面白いかななんて思います。

    逆にフィールドはストライカーの得点率とかあると面白いかもしれませんね。

  • ありがとうございます!ぜひ!

    そもそも
    いわゆる良いGK=良いセーブ率の図式が成り立っているのか?
    とかは、感覚的にどうでしょうかね?

  • GKについてここまで語って頂き本当に嬉しい限りです😊

    GK目線で選ぶ〜はお力になれると思いますので!

コメントする