はじめに
先月末から行われたWFCQでは、見事本戦出場権を獲得した女子日本チーム。
そこでかなり気は早いのですが、WFC2023についても少しづつ基礎情報を整理しはじめよう、という回です。
各大陸予選の結果
ヨーロッパ予選、アジア予選が終わり、開催国シンガポールを含め15チームまでが出揃いました。
今月の25・26日にはアメリカ予選が行われ、その勝者を含めた16チームが本戦で争うこととなります。
予選通過国の「世界ランキング」を見てみると、ほぼそのランキング通りに予選を通過した結果となっております。
順当にヨーロッパ強国が予選を通過する中で唯一、世界ランキング27位のフランスが本戦進出を決めたことが目新しいと思います。フランスは4度目の予選参戦にて初の本戦出場権を獲得しました。
グループ分け
世界ランク上位が属するグループA、Bと下位が属するC、Dの4つのグループに各国は振り分けられます。組合せ抽選会は大会開催の半年ほど前に行なわれます。
・予選通過国を世界ランク順に、POT1からPOT4に分ける
・グループA、Bには、POT1、2から2カ国ずつ入る
・グループC、Dには、POT3、4から2カ国ずつ入る
日本は世界ランク順に考えれば、POT3に属することとなります。
トーナメントの構造
大会の進行はグループステージの4カ国の総当りから始まります。その順位に応じて、準々決勝・プレイオフ・順位決定戦へと進みます。
現行の大会フォーマットになった2011年以降で、日本の最高成績はWFC2019の13位です。
さらに上の順位を目指すためにはプレイオフへの進出によって達成されますが、プレイオフ進出のためにはグループステージで1位or2位になる必要があります。
ポジティブに見れば、2019年大会の好成績により日本がPOT3に属することが想定されることでしょう。POT3から1カ国、POT4から2カ国と戦うことになります。
2019年大会でPOT4だった日本(当時世界ランク14位)。そのグループ組み合わせは、ノルウェー(同9位)、デンマーク(同10位)、エストニア(同16位)というヨーロッパ3カ国と同組となり、結果はどの試合も善戦しながらグループ4位に沈みました。
対する別グループでは、アメリカ(同11位)、オーストラリア(同12位)、シンガポール(同15位)、タイ(同19位)とアジア色の強い組み合わせ。結果はオーストラリアとシンガポールがプレイオフへ進出を果たしました。
プレイオフ進出のために、この組み合わせ抽選の結果はとても重要になります。
日本目線での対戦成績(Pot3)
日本がグループステージで対戦する可能性のあるPOT3国との過去の対戦成績です。
国名 | 成績(得-失) | 最終対戦 |
---|---|---|
ドイツ/9位 | 0勝3敗 (6-17) | WFC2013 予選 3-6 敗戦 |
デンマーク/10位 | 0勝1分5敗 (16-45) | WFC2019 予選 0-5 敗戦 |
オーストラリア /11位 | 8勝2分5敗 (66-56) | WFCQ2023 決勝 9-3 勝利 |
日本目線での対戦成績(Pot4)
日本がグループステージで対戦する可能性のあるPOT4国との過去の対戦成績です。
国名 | 成績(得-失) | 最終対戦 |
---|---|---|
シンガポール/13位 | 11勝5敗 (59-41) | WFCQ2019 予選 4-2 勝利 |
エストニア/14位 | 1勝2敗 (8-20) | WFC2019 13th 4-3 勝利 |
フランス/27位 | 対戦なし | |
アメリカ/15位 | 1勝3敗 (17-27) | WFC2017 予選 4-6 敗戦 |
カナダ/26位 | 1勝1敗 (12-8) | WFC2013 予選 3-5 敗戦 |
雑談:女子世界ランキングの細かいルールはよく分からない
現行の世界ランキングの決め方は、『直近の2大会のWFCの成績から算出』と、物凄くシンプルな説明しか無く詳細部分がよく分かりません。なので、少し整理をしてみることにしました。
国 | 2019 大会順位 | 2021 大会順位 | 2大会平均 (同じ場合2021 順位で比較) | RANK |
---|---|---|---|---|
SWE | 1 | 1 | 1.0 | 1位 |
FIN | 3 | 2 | 2.5 (2位) | 2位 |
SUI | 2 | 3 | 2.5 (3位) | 3位 |
CZE | 4 | 4 | 4.0 | 4位 |
POL | 5 | 5 | 5.0 | 5位 |
SVK | 6 | 6 | 6.0 | 6位 |
NOR | 9 | 7 | 8.0 | 7位 |
LAT | 8 | 9 | 8.5 (9位) | 8位 |
GER | 7 | 10 | 8.5 (10位) | 9位 |
DEN | 10 | 8 | 9.0 | 10位 |
AUS | 11 | 辞退 (11位?) | 11.0 | 11位 |
JPN | 13 | 辞退 (13位?) | 13.0 (13位) | 12位 |
SGP | 12 | 14 | 13.0 (14位) | 13位 |
EST | 14 | 13 | 13.5 | 14位 |
USA | 16 | 12 | 14.0 (12位) | 15位 |
RUS | 予選落 (17?) | 11 | 14.0? (11位※) | 16位 |
THA | 15 | 15 | 15.0 | 17位 |
ITA | 予選落 (17?) | 16 | 16.5 | 18位 |
IFFが提示した世界ランクから無理やり逆算して考えてみると、
①直近2大会の平均順位
②平均順位が同じ場合、直近大会の成績順
②’平均順位が同じ場合、WFC2回出場国が上位
③(コロナ特例?)辞退の場合、前大会順位をその年に採用してみる
④予選敗退は17位と仮置してみる
こんなルールなどでしょうか。
日本が2019年大会で成績13位だったのに2021年大会後に世界ランク12位と上がったのは、エストニアの2021年大会の成績が芳しくなく世界ランクを下げたからです。
シンガポールと比較すると日本のほうが世界ランクが上です。見かけ上の2大会平均順位は同数で、ここらへんがよくわからないですが、無理やり納得しようとすると、2021年日本辞退の順位処理は2019年順位を強引に採用して、直近の大会順位を比較した、とすれば、日本が上位にはなります。
お後、世界ランク19位以降の国々は、2019・2021年どちらにも出場しておらず、そのランク設定の方法も一切つかめなかったため、記載していません。
おわりに
大会は10ヶ月後。
まだまだ先ですが、代表選考や組み合わせ抽選は、春先には始まっていくのでしょうか。
代表選考のスケジュールは最も知りたいですね。
ぜひ、4月ごろとか5月頃とか、なんとなくの予定でも柔軟に早期にお知らせされないものでしょうか。
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