はじめに
WFCQ開幕まであと2週間ほどとなり、IFFにより各国の代表リストが公開されております。
そこで前回に続き、対戦相手の雰囲気を知っておこうの回です。
今回は、
世界ランク30位は今大会の最下位だけど、個人的優勝候補の1つでもあるフィリピンを取り上げます。
直近の出場大会である、AOFC CUP2022の動画を見てみたら、面白い選手が沢山おりました。
変貌を遂げたフィリピン
# | 国 | playername | photo | P | 身長 | 手 | 年齢 | 試 | G | A | P | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3 | PHI | KEZIAH ESPIDILLON (エスピディヨン) | FW | 158 | 左 | 23 | 3 | 0 | 0 | 0 | ||
5 | PHI | ANGELICA BENGTSSON MACASERO (ベングソン) | DF | 169 | 左 | 21 | 22 | 1 | 2 | 3 | ||
11 | PHI | HEIDI HYRYLAINEN (ヒュリライネン) | FW | 180 | 右 | 27 | 6 | 6 | 0 | 6 | ||
15 | PHI | RONALYNN RANTA (ランタ) | DF | 160 | 左 | 26 | 5 | 0 | 0 | 0 | ||
17 | PHI | HELENA VAHA-NISSI (ヴァハ・ニッシ) | DF | 158 | 左 | 17 | 6 | 0 | 0 | 0 | ||
21 | PHI | JERYLOU BERDAN (ベルダン) | FW | 159 | 右 | 22 | 20 | 4 | 6 | 10 | ||
24 | PHI | EDELYN GRACE EMBILE (エンビレ) | FW | 156 | 右 | 23 | 22 | 6 | 11 | 17 | ||
25 | PHI | PIA TOLENTINO (トレンティーノ) | GK | 170 | 右 | 19 | 20 | 0 | 0 | 0 | ||
26 | PHI | JULIA MARTINSSON (マーティンソン) | FW | 160 | 左 | 18 | 4 | 0 | 0 | 0 | ||
28 | PHI | NATHALIE SUNDIN (サンディン) | FW | 171 | 左 | 16 | 6 | 1 | 1 | 2 | ||
31 | PHI | IMMA CRUZADO (クルサード) | DF | 158 | 右 | 19 | 6 | 2 | 1 | 3 | ||
42 | PHI | EVELINA SKARFELDT (スカルフェルト) | DF | 179 | 右 | 22 | 6 | 4 | 0 | 4 | ||
67 | PHI | LOELLA ANDERSSON (アンダーソン) | FW | 171 | 左 | 23 | 6 | 7 | 4 | 11 | GKも可 |
|
68 | PHI | HANNA PARRI KRONSTRAND (クロンストランド) | FW | 156 | 左 | 21 | 7 | 2 | 0 | 2 | ||
70 | PHI | MICHELLE ANNE CRUZADO (クルサード) | FW | 158 | 右 | 24 | 16 | 8 | 8 | 16 | ||
71 | PHI | SARA HEMMINGBERG (ヘミングベルグ) | DF | 162 | 右 | 20 | 6 | 0 | 0 | 0 | ||
75 | PHI | MARIKA LEHVILA (レービラ) | FW | 左 | 21 | |||||||
77 | PHI | MICHELLE CORTINA (コルティナ) | DF | 152 | 左 | 20 | 12 | 4 | 5 | 9 | ||
82 | PHI | HANNA ESTEVES ENGLUND (エステベス) | FW | 155 | 左 | 19 | 11 | 2 | 7 | 9 | ||
89 | PHI | JADE ARIADNE RIVERA (リベラ) | FW | 166 | 左 | 27 | 25 | 16 | 7 | 23 |
フィリピン代表選手のこれまでの個人記録ですが、参考になりません。
というのも、WFCQ2019で最下位沈んだ後、チーム編成はがらっと変わりました。
スウェーデン系フィリピン人(?)が代表に入り始め、技術レベルの向上と急速な若返りにより、代表レベルが数段レベルアップしています。
今回選出された代表選手の出生地(IFF公表のもの)を見てみれば、
フィリピン…8名
スウェーデン…9名
フィンランド…3名
となり、更に平均年齢も21.4歳と、とても若くフレッシュなチームです。
特に、1セット目を構築するであろう下記選手たちは、あらかじめ特徴をつかんでおくと、観戦が楽しくなると思います。
#67 アンダーソン Loella Andersson
現在、スウェーデン1部のヨンショーピングで活躍しているアンダーソン。
https://stats.innebandy.se/spelare/225992
スウェーデンでは主にGKで出場していますが、フィリピン代表では主にセンターでプレー。
代表デビューのAOFC CUP2022では、5試合で11ポイント(7G4A)獲得。
視野の広さや、171cmの体を巧みに使用したボールキープ、確かなボールコントロール、パワフルなシュートなど、常に存在感のある選手で、フィリピン代表の中心選手の1人です。
試合の組み立てだけではなく、隙を見つければ、ライトサイドから積極的にシュートを放っていきます。アジア選手では見られない北欧のシュートフォームです。かっこいい。
パワープレイでは、主にライトハーフスペースでボールを待ち構えています。逆サイドの相方スカルフェルトとのパス交換でシュートを狙っています。
これだけの能力を持ちながら、GKとしての才能もあるようで、スウェーデンではGKとして主に活躍。
AOFC CUP2022の決勝戦でもGKで出場をしております。
#42 スカルフェルト Evelina Skarfeldt
179cmの高身長ディフェンダー。この写真の右から2番目の選手。
長い手足を生かしたディフェンスや、積極的な攻め上がりからのシュートが特徴の選手。
確認できた動画は、全てアジア相手の試合ですが、非常に推進力があります。後ろで組み立てるよりも、縦パスを通したり、自ら攻め上がりチャンスを生み出す印象です。
パワープレイでは、前述のアンダーソンとペアを組みコンビネーションを発揮。レフトハーフスペースから、がんがんシュートを放っていました。
#82 エスタベス HANNA ESTEVES ENGLUND
現在、スウェーデン2部リーグのÄlvsjö AIK IBFで奮闘中。(エルブシェ エーアイケーですか)
http://statistik.innebandy.se/ft.aspx?scr=playercareer&fplid=240672
同じ写真ですいません。お次は左から2番め。
余談ですが、チーム名に頻出する文字列は、以下の通りだと思ってます。
AIK→スポーツクラブの意味(AllmännaIdrottsklubbenの略)
IBF→フロアボール協会の意味(Innebandyföreningenの略)
IBK→フロアボールクラブの意味(Innebandyklubbenの略)
さて、エスタベスは、155cmの小柄ながら、俊敏な選手で、繊細なスティックワークが特徴。
積極的な攻め上がり以外にも、相手陣のコーナー・ゴール裏で攻撃の深みを生み出したり、ハーフスペースへ飛び込む味方へのアシストパス、守備のフォローなど、献身的な活躍も目立ちます。
いい感じのバランス
下記動画は、アンダーソン、エスタベス、スカルフェルトの3選手+1で、キルプレーを行っている動画です。
相手がインドネシアなので、4人でも比較的ボールは持ちやすいのでしょうが、それぞれの選手の特徴が出ていて面白い。
#67 アンダーソンのゲームコントロール、キープ力
#82 エスタベスの俊敏さと、コートを深く使いながら、繊細なボールコントロール
#42 スカルフェルトの切り込んで放つシュート
キルプレーに登場している #15ランタも、特徴ある選手。
フォーメーションの底を担い、ボールをうまくさばいていきます。体が非常に強く、ゴール前やコーナーで相手を潰していきます。ただし、スピードはありませんし、シュートも早くありません。
#77のコルティナも見ていて面白い。
国歌斉唱からニコニコ、積極的な攻め上がり、ファールやペナルティが少し多く、時に審判に詰め寄ったりしますが、感情豊かな選手です。
#75 レービラ Marika Lehvila
今回のフィリピン代表では、唯一、初選出となった選手。マリカ・レービラ。
F-liigaの2部で上位を走るAIFというチームでプレーしています。
フルサイズの動画は確認が出来ていないのですが、俊敏で良いシュートを放つフォワードの選手でした。
おわりに。名前を上げるとキリがない。20人いるし。
長くなりましたので締めに入ります。
ということで、技術と特徴のある選手が増え、非常に面白いチームに変貌しておりました。
そして、年齢も18~22歳であるため、むこう10年間くらいはアジアで戦う可能性がある選手たち。ひえー。
もちろん名前を上げた選手以外にも、180cmのプレーヤーや、オールドフィリピンの象徴的選手がいたり、見どころが沢山で、少しファンになっております。
実はこれまで、フィリピン代表の試合映像を見たことが殆どありませんでした。唯一、日本が対戦した2018年の試合のみでしょうか。
その当時のイメージでいたもので、変貌ぶりに驚いています。昔ながらのフィリピンをイメージしているファンの方は、最新の試合動画を見ておきましょ。
※言い忘れましたが、本ページで表記している選手名は、実況での発音や同性著名人、等を参考に独自にカタカナ化しているものですので、ご了承下さい。愛称みたいなものです。
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