はじめに
北海道でフロアボールのプレリーグ戦が行われていたと知った私。
リーグ戦は全節消化してしまったとのことですが、色々と調べるにはどちら宛へ連絡すればいいか分からず、クラブ一覧を作成いただいた流れを利用し、札幌フロアボールクラブさんに連絡を取ったところから始まります。
こんばんは!どちらにお伺いするかわからなかったのでご連絡してしまいました🙇♂️
北海道にプレリーグがあると伺ったのですが、どういうものかご存知でしょうか??
こんばんは!いつもレスポンスするものではないのですが、平岩と申します。札幌フロアボールクラブ代表で、北海道プレリーグ戦の担当をしております!
無知な私は、どんな方かわからぬ状況で、『えーっと、”担当”ってどういう担当だろうなぁ…』と、想像すらついていなかったのですが、
実は後々お話お伺いすると前北海道連盟会長で、プレリーグ発起の方であられたとのこと…大変失礼いたしました。
この機会を逃すべきかと、今回の記事化へのご承諾もいただき、北海道に関する様々なことをお伺いさせていただきました。
■今回のインタビューご協力者様は…
平岩 良介 様
北海道フロアボール連盟 運営部長
札幌フロアボール協会 会長
札幌フロアボールクラブ 代表
札幌在住。2018年の北海道フロアボール連盟発足時より会長を務め、道内普及活動を行う。2023年現在では同運営部長として北海道プレリーグを発足し、道内フロアボールプレーヤー活躍の場を増やす。自身でも、札幌フロアボールクラブの代表を務めながらリーグに参加している。
快く応じていただいた平岩さん
ーこの度は取材へのご協力ありがとうございます!まずは平岩さんについて教えてください!
<平岩さん>5年前の4月より北海道フロアボール連盟が発足し、2018年4月から2023年3月まで北海道フロアボール連盟の会長を務めていました。
現在では、北海道フロアボール連盟の運営部長で、プレリーグ戦の発案者です。なので、このプレリーグ戦については私主導で行っています!
ーなんと直近まで会長、しかもプレリーグ発案者ということで…。これまでフロアボールはどの様な形で関わられてきたのでしょうか?
<平岩さん>私は北海道に来て10年目(愛知県生まれ、岐阜育ち)になり、フロアボールに出会ってからは7-8年になります。元々フィールドホッケー経験者で、北海道に来てフロアボールを知りました。
知ったきっかけは、私が北海道でフィールドホッケーの小中学生のチームを立ち上げてまもなくして、北海道でフロアボールを広めている「梅田弘胤」さんからご連絡いただいたことです。まもなくしてフィールドホッケーとフロアボールの二刀流になり、現在はフィールドホッケーは廃止し、フロアボールのみの活動をしています。
札幌を中心に活動しており、札幌には小学生のチームが4チーム、中学生以上のチームが2チームもあります。また、2019年8月より札幌フロアボール協会を立ち上げ、札幌圏のフロアボール環境の構築にも関わっています。ちなみに職業は中学生の教員です。
発案者へ聞く『北海道プレリーグ』
ープレリーグについて色々とお伺いしたいのですが、まずこのプレリーグ、一体どのようなものなのでしょうか??
<平岩さん>これは私が熱望して企画した活動です。
かねてより北海道では、公式試合を経験することができず、フロアボールの本当の意味での試合の仕方について学べない現状が続いていました。ちらほら道外の大会に出たりすることはありますが、極僅かな状態でした。
なので、北海道で公式試合規模の試合ができる環境を作るために、北海道独自のリーグ戦という形で活動しています。
ーリーグ戦のフォーマットはどの様な形なのでしょうか??
<平岩さん>今回は年間3日日程で、4チーム参加で総当たりを2周するような形になっています。
なので各日で2試合、計6試合を行うことになります。15分3ピリです。3~4月で北海道の中で参加したいチームを募集して決定しました。
まずは日本リーグ戦を真似してみる段階でありますが、各日で外部審判を招集して助言いただいたり、各試合のマンオブザマッチには各地域から持ち寄ったプレゼントを送るなど、北海道でオリジナリティのあるリーグ戦にしたいと思っています。
ーどのようなチームが参加されているのでしょうか?
<平岩さん>参加されている4チームについて、私が知っている情報ですが、
札幌フロアボールクラブ…これは私が参加しているチームです。札幌で5年前に設立したチームで、札幌の中学生とその親という構成になっています。もちろんその中間もいますが。また、札幌に転勤できた関東や東北のフロアボーラーの受け入れチームとしての役割も担っています。
新得フロアボールチーム…今回のリーグ戦の会場になっている場所のチームです。なんといっても日本代表が1名所属しています(香田選手)。現在事実上新得1強状態であるほどに、北海道では強いチームです。また、中学生や大学生の子たちが日本代表を目指して活動しています。
フロアボールカフェいぶり…苫小牧のアイスホッケーをやっている人が「梅田弘胤」さんから紹介をうけ、チームを設立しました。苫小牧ではなかなか練習会場が確保できずフロアボールの練習はあまりできないですが、アイスホッケーもやっている方々で、ハンドリングはとても上手です。
オホーツクフロアボールクラブ…よく出てきている「梅田弘胤」さんが代表者のチームです。梅田さんは遠軽の方ですが、今「遠軽」と「北見」という地域のチームが合体して参加しています。北見はサッカーと両立しているチームで運動能力は高いです。
ープレリーグの雰囲気について教えてください!
<平岩さん>これまでやってこなかったかなりガチンコな戦いを行っているので、今までにないくらい熱くなることもあり、試合にかける思いが強い大会になってきています。
また、審判の技量が問われる試合展開になっており、審判の技量不足である北海道では、今大きな課題になっています。
実現までの経緯とコロナ後の現況
ープレリーグ発案から開催に至るまでの経緯や思いを教えてください!
<平岩さん>今年度これが実現するまでに約半年~1年かかっています。連盟内でも大変揉めました。が、スタートできたことは北海道のフロアボール活動にとって、とても大事な1歩だったと思います。
というのも、コロナ禍において活動がかなり自粛となっており、フロアボールへの参加がかなり下火になっていました。このままでは北海道でフロアボールができる場所がなくなるのでは、と私も強い危機感をもち、各チームに促した所です。
最初は札幌・新得・苫小牧の3チームの参加予定でしたが、遠軽が北見を誘って何とかチームを作ってくれました。少し無理やりにでも引っ張って参加していただいたことで、再度フロアボールへの熱が入ってきていると感じています。現段階でも十分にねらいは達成しているように思えます。
ーコロナのお話がありました。普及面でコロナ禍→現在における変化は?
<平岩さん>コロナ禍で事実上活動できていた地域は札幌と新得の一部のみ、でした。今年度ちょうど5類になるとの予定が出たので、これを機に、ということでリーグ戦に参加してくれています。
コロナのため練習不足なチームばかりですが、現状を少しでも打破しようと、以前よりも練習に参加しています!という人が増えており、これこそが一番の普及になっています。
また、各地域の管轄者が主体となって地域で普及活動や地域へのフロアボール紹介を行っています。大きな普及活動はこれからというとこでしょう。
ー北海道全体の普及状況は。
<平岩さん>大きな普及活動は行っておりません。各地域でその管轄のリーダーが地域レベルではやっているようですが、あまり把握していません。
札幌で言えば、スポカルというスポーツ体験型のイベントに出店し、色々な子供達に体験してもらっています。その結果、新しく札幌でフロアボールを始める子供達もちらほらでています。
ただ、1人2人を捕まえるのも大変なので、小学校の先生へフロアボールを導入して、もしくはフロアボールやってる人が小学校の先生になって、やってもらうことを検討しています。
正規リーグへの課題は多い
ープレリーグを正規リーグにする展望は
<平岩さん>正直な話、プレリーグ戦は北海道でリーグ戦に発展させるための準備段階として発足しましたが、実際のところ課題だらけで、当分はリーグ戦になる条件は整わなさそうです。
課題としては、第一にA級審判員がいないーA級になれそうな審判員も今のところ0です。第二に運営に係るスタッフが少なすぎること。北海道連盟の役員のほぼ全員がリーグ戦に選手として参加しています。第三に各チームから役員を出してもらっていないことなどがあります。
ークラウドファンディングを用いたフェンスの購入計画のページを拝見しました。
<平岩さん>クラファンでのフェンス購入は、北海道フロアボール連盟として直接関わっていません。ただ、連盟役員の1人がその活動をスタートしている所です。連盟としては、是非に、というスタンスで、この前のプレリーグ戦にて募金箱の設置を許可もしました。
代表を務める『札幌フロアボールクラブ』について
ー札幌フロアボールクラブでの活動について教えてください。
<平岩さん>私は今、札幌フロアボールクラブ代表、札幌フロアボール協会会長、北海道フロアボール連盟運営部長をやっております。
札幌フロアボールクラブは1クラブではありますが、札幌のフロアボール普及を目的とした活動も多く行っています。例えば、フロアボールの活動をしている各小学校の練習に出向き、指導を行っています。また、地域の普及活動にも積極的に参加しています。
道外でフロアボールしていた方で転勤で札幌に来る方が多いので、その方々と一緒にフロアボールやれる環境を作っています。なので、道外の各チームとの繋がりも多いです。加えて海外(スウェーデン、ドイツ)でフロアボールやっている子供で札幌が実家の子が2人いて、そういった子と練習する環境も整えています。
また、厳密に言うと、札幌フロアボールクラブは連携している幌西ホッケー少年団という団体のニコイチのような状態になっています。代表の平岩が両方の小学生のコーチをやっています。昔は大人についてもコーチをしていましたが、今は別なものに任せています。
うちのチームはターゲットエイジがあります。現在の中3です。その学年の子たち(15歳前後)、またその親世代(40歳前後)がチームの核になっています。実力差も大きいです。常に初心者の大人がチームに入ってきます。なので、最初から教えたりしています。今回のリーグ戦もうちだけ初心者が入っています。そんな中でフロアボールやる母数を増やそうと頑張っています。
この春に東北大会に参加しており、10チーム中5位でした。次回は東北大会でさらに上の順位を目指すことを目標にしています。
ー北海道にはどれぐらいのチームがあるのでしょうか?
<平岩さん>私が把握している北海道のチームは以下のものです。
1.札幌フロアボールクラブ (札幌)
2.スノーホッケーチーム (札幌)
3.新得フロアボールチーム ( 新得)
4.遠軽フロアボールクラブ→合併してオホーツクフロアボールクラブでプレリーグ参加
5.北見フロアボールクラブ (北見)→合併してオホーツクフロアボールクラブでプレリーグ参加
6.フロアボールカフェいぶり (苫小牧)
7.釧路公立大学 (休部中?) (釧路)
8.北海道教育大学釧路校 (今年度発足か?) (釧路)
9.Rパッカーズ (廃止か?) (恵庭)
おわりに
貴重なお時間を頂きありがとうございました。
お話をお伺いしながら、日本国内でもさまざまな取り組みがあるのだな、と、改めて感じます。
次回の男子WFCQ2024でも、北海道から選出されている選手がいるところ、個人にもフォーカスしてお話をお伺いしてみたいところ。
加えて聞けば、愛知でも以前プレリーグ戦が行われていたということで、各都道府県の取り組みについて、今後も調べていきたいと思います。
※サイト内に、北海道プレリーグの試合結果も、まとめさせていただきました。
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